体脂肪率計算アプリ
身長・体重・年齢・性別から体脂肪率を推定するアプリ。BMIを使ったDeurenberg式での計算とRadiobuttonによる性別選択を学びます。
1. アプリ概要
身長・体重・年齢・性別から体脂肪率を推定するアプリ。BMIを使ったDeurenberg式での計算とRadiobuttonによる性別選択を学びます。
このアプリはツールカテゴリに分類される実践的なGUIアプリです。使用ライブラリは tkinter(標準ライブラリ) で、難易度は ★☆☆ です。
このアプリは「ツール」カテゴリです。日々の作業を自動化する実用ツールは Python が最も得意とする領域です。短いコードで実用性のある成果物が作れる点が魅力です。tkinter(標準ライブラリ) を活かして実装するこの構造は、他のアプリにも応用が効きます。
コードを読む前に実行することをおすすめします。動いている挙動を先に把握しておくと、解説で出てくる関数や処理がどこに対応するかが頭に入りやすくなります。
応用のヒントは、機能を 1 つ増やす・見た目を整える・例外を一つでも丁寧に扱う、のいずれかから始めるのがおすすめです。
2. 機能一覧
- 「計算する」ボタン(
calculate())で操作 - キー
<Return>からcalculate()を実行 messagebox.showerror()によるダイアログ通知- ウィンドウはタイトル「体脂肪率計算アプリ」・サイズ 480x440 で起動
3. 事前準備・環境
Python 3.10 以上 / Windows 11(実機)で起動・基本操作を確認 / Linux Mint 22.3(仮想マシン)で起動・画面表示を確認(macOS は未検証)
Windows 11(実機)で起動と基本操作を確認しています(全機能の網羅テストではありません)。Linux Mint 22.3(仮想マシン)では起動と画面表示を確認しました。macOS は標準ライブラリの範囲で動作する想定ですが、未検証です。
- Python 3.10 以上
- OS: Windows 11(実機で起動・基本操作を確認)・Linux Mint 22.3(仮想マシンで起動・画面表示を確認)
4. 完全なソースコード
右上の「コピー」ボタンをクリックするとコードをクリップボードにコピーできます。
import tkinter as tk
from tkinter import ttk, messagebox
class App49:
"""体脂肪率計算アプリ"""
def __init__(self, root):
self.root = root
self.root.title("体脂肪率計算アプリ")
self.root.geometry("480x440")
self.root.minsize(480, 440)
self.root.configure(bg="#f8f9fc")
self._build_ui()
def _build_ui(self):
title_frame = tk.Frame(self.root, bg="#3776ab", pady=12)
title_frame.pack(fill=tk.X)
tk.Label(title_frame, text="体脂肪率計算アプリ",
font=("Noto Sans JP", 16, "bold"),
bg="#3776ab", fg="white").pack()
main_frame = tk.Frame(self.root, bg="#f8f9fc", padx=24, pady=16)
main_frame.pack(fill=tk.BOTH, expand=True)
# 入力
input_frame = ttk.LabelFrame(main_frame, text="身体データを入力", padding=10)
input_frame.pack(fill=tk.X, pady=(0, 10))
tk.Label(input_frame, text="身長 (cm):").grid(row=0, column=0, sticky="w", pady=5)
self.height_entry = ttk.Entry(input_frame, width=12, font=("Arial", 12))
self.height_entry.grid(row=0, column=1, padx=8, sticky="w")
tk.Label(input_frame, text="体重 (kg):").grid(row=1, column=0, sticky="w", pady=5)
self.weight_entry = ttk.Entry(input_frame, width=12, font=("Arial", 12))
self.weight_entry.grid(row=1, column=1, padx=8, sticky="w")
tk.Label(input_frame, text="年齢:").grid(row=2, column=0, sticky="w", pady=5)
self.age_entry = ttk.Entry(input_frame, width=8, font=("Arial", 12))
self.age_entry.grid(row=2, column=1, padx=8, sticky="w")
self.age_entry.bind("<Return>", lambda e: self.calculate())
tk.Label(input_frame, text="性別:").grid(row=3, column=0, sticky="w", pady=5)
self.gender_var = tk.StringVar(value="男性")
gender_frame = tk.Frame(input_frame, bg=self.root.cget("bg"))
gender_frame.grid(row=3, column=1, sticky="w", padx=8)
ttk.Radiobutton(gender_frame, text="男性", variable=self.gender_var,
value="男性").pack(side=tk.LEFT)
ttk.Radiobutton(gender_frame, text="女性", variable=self.gender_var,
value="女性").pack(side=tk.LEFT, padx=8)
ttk.Button(main_frame, text="計算する", command=self.calculate).pack(pady=8)
# 結果
result_frame = ttk.LabelFrame(main_frame, text="計算結果", padding=12)
result_frame.pack(fill=tk.BOTH, expand=True)
self.result_text = tk.Text(result_frame, font=("Noto Sans JP", 11),
bg="white", relief=tk.FLAT, state=tk.DISABLED)
self.result_text.pack(fill=tk.BOTH, expand=True)
def calculate(self):
try:
height = float(self.height_entry.get())
weight = float(self.weight_entry.get())
age = int(self.age_entry.get())
except ValueError:
messagebox.showerror("エラー", "身長・体重・年齢を正しく入力してください")
return
if height <= 0 or weight <= 0 or age <= 0:
messagebox.showerror("エラー", "正の数を入力してください")
return
gender = self.gender_var.get()
bmi = weight / (height / 100) ** 2
# BMIを使った体脂肪率推定式 (Deurenberg式)
sex_factor = 1 if gender == "男性" else 0
body_fat = 1.2 * bmi + 0.23 * age - 10.8 * sex_factor - 5.4
# 筋肉量推定
lean_mass = weight * (1 - body_fat / 100)
fat_mass = weight * body_fat / 100
# 判定
if gender == "男性":
if body_fat < 6:
cat = "必須脂肪(アスリート以下)"
elif body_fat < 14:
cat = "アスリート型"
elif body_fat < 18:
cat = "フィットネス型"
elif body_fat < 25:
cat = "標準"
else:
cat = "肥満"
else:
if body_fat < 14:
cat = "必須脂肪(アスリート以下)"
elif body_fat < 21:
cat = "アスリート型"
elif body_fat < 25:
cat = "フィットネス型"
elif body_fat < 32:
cat = "標準"
else:
cat = "肥満"
result = (
f"【体脂肪率計算結果】\n\n"
f"身長: {height:.1f} cm\n"
f"体重: {weight:.1f} kg\n"
f"年齢: {age} 歳 ({gender})\n\n"
f"BMI: {bmi:.2f}\n"
f"体脂肪率: {body_fat:.1f} % → {cat}\n"
f"除脂肪体重: {lean_mass:.1f} kg\n"
f"体脂肪量: {fat_mass:.1f} kg\n\n"
f"※ Deurenberg式による推定値です"
)
self.result_text.config(state=tk.NORMAL)
self.result_text.delete("1.0", tk.END)
self.result_text.insert("1.0", result)
self.result_text.config(state=tk.DISABLED)
if __name__ == "__main__":
root = tk.Tk()
app = App49(root)
root.mainloop()
5. コード解説
体脂肪率計算アプリのコードを、実際に書かれている実装に沿って解説します。
クラス設計とコンストラクタ
App49 クラスにアプリの全機能をまとめています(メソッド3個・全129行)。__init__ ではタイトル「体脂肪率計算アプリ」とウィンドウサイズ 480x440 を設定します。最後に _build_ui() で画面を組み立てます。
※ 該当部分のコード本体は 「4. 完全なソースコード」 をご参照ください(重複表示を避けるため再掲を省略しています)。
ウィジェット構成
画面は tk.Frame×3・tk.Label×5・ttk.LabelFrame×2・ttk.Entry×3・ttk.Radiobutton×2・ttk.Button・tk.Text で構成しています。見出し付きの枠(LabelFrame)は「身体データを入力」「計算結果」のラベルでエリアを区切っています。
※ 該当部分のコード本体は 「4. 完全なソースコード」 をご参照ください(重複表示を避けるため再掲を省略しています)。
イベント処理とボタンの接続
「計算する」ボタン(calculate())を command= で接続しています。また bind("<Return>", ...) から calculate() を呼べるようにイベントも登録しています。
※ 該当部分のコード本体は 「4. 完全なソースコード」 をご参照ください(重複表示を避けるため再掲を省略しています)。
例外処理
try-except で ValueError を捕捉しています。あわせて messagebox.showerror() のダイアログで、ユーザーへの通知・確認を行います。
※ 該当部分のコード本体は 「4. 完全なソースコード」 をご参照ください(重複表示を避けるため再掲を省略しています)。
6. ステップバイステップガイド
このアプリをゼロから自分で作る手順を解説します。コードをコピーするだけでなく、実際に手順を追って自分で書いてみましょう。
-
1ファイルを作成する
新しいファイルを作成して app49.py と保存します。使うのは
tkinterだけなので、追加インストールは不要です。 -
2クラスの骨格を作る
App49クラスを定義し、__init__と、末尾のroot = tk.Tk()~mainloop()の最小構成を書いて、まず空のウィンドウが出ることを確認します。 -
3ウィンドウを設定する
title("体脂肪率計算アプリ")・geometry("480x440")・configure(bg="#f8f9fc")・minsize(480, 440)をコンストラクタで設定します。 -
4画面部品を並べる
_build_ui()の中で、tk.Frame×3・tk.Label×5・ttk.LabelFrame×2・ttk.Entry×3・ttk.Radiobutton×2・ttk.Button・tk.Textを作って配置します(掲載コードと同じ並び順で書くとレイアウトが一致します)。まず表示だけ確認しましょう。 -
5イベントを接続する
「2. 機能一覧」で挙げた各ボタンを
command=で対応するメソッド(calculate())につなぎます。bind("<Return>", ...)の登録も忘れずに。 -
6中心になるメソッドを実装する
アプリの本体である
calculate()(63行) を実装します。 -
7動作確認する
python app49.pyで起動し、各ボタンが反応すること・キー操作(<Return>)が効くことを確認します。
7. カスタマイズアイデア
基本機能を習得したら、以下のカスタマイズに挑戦してみましょう。少しずつ機能を追加することで、Pythonのスキルが飛躍的に向上します。
💡 ダークモードを追加する
bg色・fg色を辞書で管理し、ボタン1つでダークモード・ライトモードを切り替えられるようにしましょう。
💡 結果をファイルに保存する
このコードに保存処理はないため、表示中の数値や結果はアプリを閉じると消えます。テキストファイルへ書き出して、次回起動時に読み込む機能を追加してみましょう。
💡 入力履歴機能
以前の入力値を覚えておいてComboboxのドロップダウンで再選択できる履歴機能を追加しましょう。
8. よくある問題と解決法
❌ 文字のフォントが崩れる・見た目が違う
原因:このコードは font=("Noto Sans JP", ...) のようにフォント名を直接指定しています。環境にこのフォントが入っていないと、OS が代わりのフォントで表示するため、見本と見た目が変わることがあります。
解決法:動作には支障ありません。気になる場合は font 引数の名前を自分の OS に入っているフォントへ書き換えるか、font 引数を省略してください。
❌ <Return> キーを押しても反応しない
原因:bind("<Return>", ...) はウィジェット単位で登録されるため、ウィンドウ(またはバインド先)にキーボードフォーカスが無いとイベントが届きません。
解決法:一度ウィンドウ内をクリックしてフォーカスを与えてから、キーを押してください。
❌ ウィンドウの大きさが画面に合わない
原因:geometry("480x440") の固定サイズで起動するためです。
解決法:geometry() と minsize() の両方の数値を書き換えて起動サイズを調整してください。なお、このコードにはウィンドウサイズを固定する設定(resizable の指定)が無いため、ウィンドウの端をドラッグしたサイズ変更は既定どおり可能です。ただし minsize(480, 440) を指定しているため、起動時の大きさより小さくは縮められません(縮めると画面部品が表示されなくなるのを防ぐためです)。
9. 練習問題
アプリの理解を深めるための練習問題です。難易度順に挑戦してみてください。
-
課題1:機能拡張
体脂肪率計算アプリに新しい機能を1つ追加してみましょう。どんな機能があると便利か考えてから実装してください。
-
課題2:UIの改善
色・フォント・レイアウトを変更して、より使いやすいUIにカスタマイズしてみましょう。
-
課題3:保存機能の追加
入力値や計算結果をファイルに保存する機能を追加しましょう。jsonやcsvモジュールを使います。
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